2018年9月13日
症例報告
シリコン義眼挿入術
みなさんこんにちは!獣医師チームです(^^)/
9月も中旬になり、涼しい日が増えてきましたね。
我が家には友人がやっているぶどう園からぶどうが届きました。
シャインマスカットに巨峰、ナガノパープルと食べ比べするのが楽しみです( *´艸`)
そんなぶどうですが、わんちゃんやねこちゃんにとっては中毒の原因となります。
重症になると、急性腎不全で死亡する場合もあります。
食卓にぶどうが登場する機会が増える季節です。お気を付けください。
さて、本題に入ろうと思いますが、これは何だかわかりますか?
これはシリコンでできた義眼です。
シリコン義眼挿入術は緑内障で視力を失い眼に痛みがある場合や、腫瘍や感染症以外で失明し眼球が萎縮してしまうことが予想される場合などに行う手術です。
手術では眼球の中身だけを取り出して、代わりにシリコン義眼を挿入します。
このわんちゃんは緑内障のため両眼の視力を失ってしまいました。
写真は両眼にシリコン義眼を挿入した後のものですが、違和感はほとんど感じないのではないでしょうか。
シリコン義眼挿入後は眼の痛みがなくなるので、手術前より元気が出たり食欲が増したりと体調の改善が期待できます。
同じ治療目的で眼球摘出術を行う場合もあります。
右眼の眼球摘出術を行ったねこちゃんの写真です。(私が以前勤務していた動物病院で手術を行った保護ねこちゃんで、後に我が家の一員になりました。)
どちらの手術にもメリット・デメリットがあるので一概にどちらが良いということではないのですが、眼の形が保たれるという点でシリコン義眼挿入術に対する飼い主さんの満足度は高いようです。